ローンを利用することが多い不動産投資では、状況に応じて繰り上げ返済を活用することも利益を上げるうえでの大切なコツです。
ここでは不動産投資を始めようと検討している方に向け、知っておきたい繰り上げ返済の基本のほか、メリットとデメリットについて紹介します。
不動産投資でうまく活用したい繰り上げ返済!基本とメリットについて
融資を受けたあと、金融機関に対して毎月規定の金額を返済していきますが、その金額以上の返済を任意でおこなうことを繰り上げ返済といいます。
追加した返済金は利息の計算元である元金へと充てられるため、当初の予定よりも早く元金が減り、以降に発生する利息がそれだけ減るのです。
その後も規定どおりの金額で毎月返済を続ければ予定よりも早く完済でき、投資した物件がより早く自身の所有物になります。
また、金利変動型のローンを利用している場合、繰り上げ返済で完済までの期間を短縮できると、金利変動のあおりを受けるリスクも低減可能です。
さらに、繰り上げ返済により少しでも早くローンを完済できると、それだけ早く次のローンを利用できるようになり、2軒目以降の物件へと投資しやすくなります。
複数の物件へと投資できたほうがリスクを分散できるため、それが行いやすくなる繰り上げ返済は投資の成功率を上げるためにも役立つといえるでしょう。
なお、繰り上げ返済で早くに元金を減らせると、月あたりの規定の返済額を減らしても当初の予定どおりに完済できます。
早期の完済を希望しない場合、返済額を見直して毎月の負担を減らせることも繰り上げ返済のメリットです。
こちらも確認しよう!不動産投資での繰り上げ返済のデメリットとは
実行すると手数料が都度かかることが多いため、計画的におこなわなければ手数料がかさんで利息の節約効果が相殺されます。
また、余った資金を繰り上げ返済に回し過ぎると、一時的ではあっても資金繰りが厳しくなり、さまざまな不利益が起こりえます。
たとえば運用中の物件で不測の事態が起き、突発的な出費が発生することは珍しくありません。
手持ちの資金でまかないきれない場合は別のローンを利用せざるをえず、その手数料や利息が重い負担となるのです。
万が一審査に通らなかった場合は資金繰りがつかなくなり、不動産を手放さざるを得なくなるリスクもありますので注意してください。
このような一面もありますので、繰り上げ返済は計画的におこなうことが大切です。