マンションなどの不動産は月日が経つと修繕が必要な部分が出てくるものですが、そのままにしておくわけにはいきません。
今回は、ワンルームマンションの大規模修繕の費用相場や、大規模修繕の周期について解説します。
自己居住用、不動産投資用にワンルームマンションの購入を検討している方はぜひご参考になさってください。
どのくらいかかる?ワンルームマンションの大規模修繕の費用相場
ではまず、ワンルームマンションの大規模修繕の費用相場について解説しましょう。
国土交通省が平成29年5月から7月にかけて調査した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、大規模修繕の際の1戸あたりの費用は75万円~100万円が30.6%ともっとも多く、次いで100万円~125万円は24.7%、50万円~75万円が13.8%となっています。
ワンルームマンションは1戸のサイズがコンパクトなので50万円~75万円の範囲内、あるいはさらに安く収まる可能性もありますが、75万円~100万円かかる可能性もないとはいえませんよ。
費用もかかるワンルームマンションの大規模修繕が必要となる周期は?
ワンルームマンションの大規模修繕が必要となる周期はどのくらいかというと、実は意外と短いです。
一般的には、その周期は12年ぐらい。
なぜそんなに短いのかというと、大規模修繕の項目に含まれる防水工事・外壁工事・エントランスや廊下などの共用部の内部工事・アンテナや自動火災報知機などの弱電設備工事・給湯設備工事・消防用設備工事、このあたりの改修周期が軒並み10~15年で、特に12年での改修周期となっている項目が多いからです。
先ほどご紹介した大規模修繕の費用相場と、約12年という周期。
この2点を理解して、これから居住用や不動産投資用に新築のワンルームマンションを購入する場合は月々の修繕積立金で大規模修繕費もしっかりまかなえるかどうかも確認しておきましょう。
また、これから中古のワンルームマンションを購入する場合は、その物件の大規模修繕はいつぐらいになりそうかを考え、大規模修繕時に修繕積立金でまかなえるだけの残高があるかどうか(大規模修繕時にまかなえる残高になりそうかどうか)もチェックしておきましょう。
ちなみに修繕積立金の残高はサイトやチラシには掲載されませんが不動産会社に問い合わせれば確認することができますよ。
ちなみに「修繕積立金が安いほうがいいから、大規模修繕をほとんどしない物件を選びたい」と考える方もいらっしゃいますが、これは物件の価値が急速に落ちていく原因になるので、そうした視点での物件選びはおすすめできません。