金融機関から融資を受けて不動産投資をおこなう時には、ローンの金利と収益率のバランスをチェックするために、イールドギャップについて勉強しておく必要があります。
しかし、イールドギャップという言葉はなじみが薄く、言葉の意味がわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、イールドギャップについて注意点も含めて解説します。
不動産投資をする際に必要な知識イールドギャップとは
金融機関から不動産を購入する資金を借り入れて、不動産投資をおこなう場合には、ローンの借入金と家賃収益のバランスをチェックしておく必要があります。
イールドギャップとは、「運用の利回りーローン金利」の差額を示す言葉であり、この差が大きいほど収益性の高い不動産になります。
儲けが出る目標目安はどのくらいなのか
不動産投資は、空室になって家賃収入を得られない場合や、固定資産税、リフォーム費用まで考えて運用することが安定した収益につながります。
空室のリスクや諸経費を考えると、最低ラインとして3%以上のイールドギャップを維持する必要があります。
低金利の今は不動産投資が狙い目である
運用率が高ければ高いほど、イールドギャップの数値が上昇し安定した利益を出せるように考えられがちですが、一概に「YES」と断言できません。
なぜならば、いくら運用利率が高くてもローンの金利が高ければ、予想しているよりも儲けが低くなってしまうからです。
逆に言えば、ローン金利が超低金利と呼ばれる現在は、利回りが低くても金利が安く、不動産投資に適していると言えます。
つまり、不動産オーナーとして成功をするためには、いかに金融機関から良い条件で融資を受けられるかがキーポイントであり、今後の収益を左右する鍵になります。
不動産投資時におけるイールドギャップの注意点とは
確かに収益性の高い不動産であるかを判断する優秀なツールではありますが、あくまでもうわべの収益性をチェックするものに過ぎません。
この指標の数値だけを頼りにマンションやアパートを購入することは、リスクが高く気を付けるべき注意点です。
なぜならば、不動産投資をする際にもっとも重要視すべきことは、キャッシュフローだからです。
キャッシュフローとは、家賃収入のなかから管理費、固定資産税、所得税などの諸経費を差し引いた利益です。
家賃収入の収益とローンの金利の差額の他に、諸経費および税金を差し引くと、トータルでどのくらい手元に利益が残るのかまで考えておかなければなりません。
具体的には「(家賃収入-諸経費)÷総投資額」の計算式を用いて実質利回りを算出し、さらに「実質利回り-年間返済金額の比率」を計算することで、正しいイールドギャップの数値を求められます。