副業を認める企業が増えている近年、将来への備えとして副業で不動産投資を始める人が増えています。
不動産投資をおこなうためには、ある程度の専門知識が必要ですが、その中に「テナントリテンション」というものがあるのをご存じでしょうか?
今回は、テナントリテンションとは何か、そして不動産投資における重要性について解説します。
入居者維持のために必要!不動産投資における「テナントリテンション」とは
テナントリテンションとは、テナントの引き止めという意味合いで使用されている言葉です。
リテンションという単語は、不動産業界だけなく、人材業界でもよい人材を会社に引き止める施策として使用されたり、マーケティング業界でも既存顧客の維持として使用されたりと、さまざまな業界で使用されています。
不動産投資におけるテナントリテンションとは、退去率を減らして、入居者にできるだけ長期的に契約してもらおうという、いわば目標設定のような意味合いを持っています。
テナントリテンションのために、リノベーションをおこなったり、トラブル対応を迅速かつ丁寧におこなったりと、具体的な行動を検討していきましょう。
不動産投資における「テナントリテンション」の重要性
現在の不動産投資においては、1人の入居者に長く契約してもらうテナントリテンションの考え方が浸透し、重要性を増しています。
従来、礼金を2か月分、3か月分もらうのが当たり前だった時代は、次々と新しい入居者と契約して礼金を受け取ったほうが儲かるとされていました。
しかし、近年では、礼金ゼロの賃貸物件が増え、中には敷金・礼金ともにゼロの物件もあるほどです。
そのような時代の流れから、テナントリテンションを重要だと考えるオーナーが増えました。
テナントリテンションを大切にすることは、結果的に損失を減らして物件価値そのものを上げることに繋がります。
損失の観点から考えると、1人の入居者が長く住み続けてくれることで、空室になる損失を避けられるだけでなく、クロスの張り替えや修繕費、さらには新たな入居者募集費用がかからないといったメリットがあります。
また、家賃収入の面でも、建物がまだ新しい時代から住み続けてくれる人が、最も高い家賃を払ってくれているケースが多いため、今後も長く住み続けてくれることは高い家賃収入を維持することにつながるのです。